今回はマイナンバーカードを取得することで何ができるかを解説していきたいと思います。マイナンバー(番号)自体ではなくカードを取得するメリットについてです。
この記事を読んで、あなたにとってマイナンバーカードは必要かどうか判断していただければと思います。
マイナンバーカードでできること一覧
- 運転免許証に代わる身分証明書として利用できる
- マイナポータルが使用可能になる
- コンビニで住民票などの証明書を取得可能になる
- インターネットでの確定申告に利用できる
- 自治体ポイントを貯めることができる
- 今後、利用の幅が広がる見通し
それでは順番に解説していきます。
①運転免許証に代わる身分証明書として利用できる
マイナンバーカードには個人番号はもちろんのこと、「名前」「生年月日」「住所」「顔写真」「性別」が記載されています。
顔写真付きなので、運転免許証やパスポート同様に公的な身分証明が可能なカードとしてあらゆるシーンで利用可能となります。
運転免許の取得率が低下している若年層、運転能力の低下により免許証を返納してしまった高齢者、運転免許証は車に置きっぱなしの人にとっては、便利な身分証明書となりそうです。
②マイナポータルが使用可能となる
マイナポータルとは、マイナンバー関連のポータルサイトのことをいいます。(マイナポータルはこちら)
マイナポータルではこんなことができます。
- 行政機関が保有する自分の情報を照会することが可能
- ペイジーやクレジットカードで公金の支払いが可能
そのほかにも…
- 子育てに関する手続きをはじめとした様々な申請や届出を地域別に検索し、その詳細を確認することができる。
- 行政窓口に必要な一部の申請書をオンラインで作成可能となったり申請することが可能となる。
自分の住む地域の行政サービスなどの詳細をチェックしたり、関連する届出をオンラインで作成したり提出したりすることが可能なサイトを利用することができます。
よく利用されている届出のランキングは以下の通りです。
(マイナポータル:ぴったりサービスより引用)
【よく利用されている手続き】
- 児童手当等の現況届(児童手当)
- スポーツのイベント・講座への参加申込(スポーツのイベント・講座)
- 健康診断・検診の受診申込(健康診断・検診)
- 図書などの購入依頼(図書館)
- 児童手当等の受給資格及び児童手当の額についての認定請求(児童手当)
- 乳幼児医療費(子ども医療費)の助成(乳幼児医療費(子ども医療費)の助成)
- 妊娠の届出(母子保健)
- 保育施設等の利用申込(保育)
- 職員採用試験の受験申込(職員の採用)
- 児童手当等の額の改定の請求及び届出(児童手当)
特に子育て世代には便利なものが多くありますね。なお、上記の手続きはマイナンバーカードを持っていなくても利用可能なものもありますが、カードを持つことですべての機能が使えるようになります。
③コンビニで住民票などの証明書を取得可能になる
これを「コンビニ交付」といいます。
マイナンバーカードを利用して市区町村が発行する各種証明書(住民票の写し、印鑑登録証明書など)をコンビニの端末(マルチコピー機)から取得することができます。
現在住んでいる市区町村と本籍地が違う人でも、事前に申請することで戸籍証明書も取得可能となります。
市区町村により取得できる証明書が異なっています。こちら(外部リンク)から確認することができます。
休日や市区町村窓口が開いていない時間帯でも、毎日6:30から23:00までの間であればいつでも利用することができますので、急いで書類が欲しい方などは非常に便利なサービスといえます。
④インターネットでの確定申告に利用できる
確定申告を行う方は国税庁HPの「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成のうえ、e-Taxで申告書を送信することができます。
電子申告の方法は「ID・パスワード方式」と「マイナンバーカード方式」の2通りがありますが、「ID・パスワード方式」は事前に税務署等で職員と対面による本人確認が必要と非常に面倒です。
「マイナンバーカード方式」を利用すれば、事前の本人確認は不要であるほか、e-Taxの利用者識別番号と暗証番号の入力、事前準備として必要であった電子証明書の登録が不要になります。
ただし「マイナンバーカード方式」はカードを読み取るためのICカードライタが必要となります。
⑤自治体ポイントを貯めることができる
自治体ポイントとは、地域の商店での日々の買い物やオンラインショップから全国の特産品をお得に購入できるポイントプログラムのこと。1ポイント=1円の価値があります。
自治体ポイントを貯めるにはマイナンバーカードが必須です。カードを利用してIDを作成後、クレジットカード会社や電力会社のポイントやマイルを自治体ポイントに振り替え、以下のような各種サービスを利用することができます。
- 美術館や博物館の利用
- 地域商店街での買い物
- バスなどの公共交通機関の利用
- オンラインで地域特産品等の購入
- クラウドファンディングでの投資
詳しくは「自治体ポイントナビ(外部リンク)」で確認することができます。
これだけではわざわざ自治体ポイントを利用するメリットを感じないかもしれません。現時点ではお得感もなく、積極的に活用するメリットが少ないことは確かです。
あえて言うならば、①各社バラバラに溜まったポイントやマイルをひとつに集約することができるということ、②ポイントを利用して地域振興に役立てることができるということがメリットといえるでしょう。
⑥今後、利用の幅が広がる見通し
総務省より「マイナンバー利活用推進ロードマップ」というものが公表されています。
実現には今しばらく時間がかかるとは思いますが、今後はマイナンバーカードの活用の幅が広がることが期待されています。
どんな取り組みが進められているか、かいつまんで紹介します。
- 地域医療ネットワーク内で参照していた患者の医療データを、患者の同意を確認した上で、全国で参照可能に。
- 印鑑登録証や図書館カードとしての活用
- インターネットバンキングの認証手段として利用
- 引越や死亡等のライフイベントに係るワンストップサービスの提供(これまで自治体窓口や公共機関等に個別に連絡する必要があったが、自宅などからオンラインで一括手続が可能になるなど)
- イベント会場等へのチケットレス入場・不正転売防止のためマイナンバーカードへ紐付け(スマートフォンのSIMカード等への搭載)
- 医療費控除の簡素化
- 希望する人のマイナンバーカードに旧姓を併記可能に
- 海外においても各種官民サービス等が利用可能となるような法改正
- 医師資格(HPKI)との連携(医師の死亡情報などをリアルタイムに把握)
- クレジットカードや診察券など、様々なカードの機能をマイナンバーカードでも活用可能となるような検討
たくさんありますね。マイナンバーカードひとつで様々なサービスが利用できるようになることが期待できそうです。
マイナンバーカードを持つことに損はないのでは?
この記事をご覧いただいている方は、マイナンバーカードは本当に必要なのかどうか考えていらっしゃるのではないでしょうか。
マイナンバーカードの大きな特徴は「電子証明」機能であり、行政サービスのオンライン化を推進するものです。これまで市役所等へ出向いて行っていた手続きが、マイナンバーカードを利用することでわざわざ行かなくてもOKになるということです。
今後もサービスは随時拡充され、益々便利になっていくことは間違いないでしょう。
一考する価値はありそうです。
※参考までにマイナンバーカードの取得方法について書いた記事も紹介します。是非ご覧いただければ幸いです↓。