銀行と信金・信組の数え方と敬称
銀行と信用金庫および信用組合は、金融機関としてメジャーな業態ですが、それぞれの数え方や敬称には特有のルールがあります。本記事では、銀行と信用金庫、そして信用組合の数え方、そしてそれらの敬称について詳しく説明します。
銀行の数え方
銀行は誰もが知っている金融機関かと思いますが、その数え方については「1行」「2行」(いっこう、にこう)というように、行数で表現されます。数え方は、「銀行」という言葉の「行」という漢字を用いて数えるのが一般的です。
例えば、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3つの銀行がある場合、「3行」と数えます。銀行業界では、複数の銀行を指す際にこのような表現が用いられます。
信用金庫の数え方
信用金庫も、日本各地に多く存在しており地元経済を支える重要な金融機関です。数え方は「1金庫」「2金庫」(いちきんこ、にきんこ)というように、金庫数で表現されます。「信用金庫」という名称に「金庫」という言葉が含まれているため、「金庫」という漢字を用いて数えるのが一般的です。
例えば、北海道信用金庫、城南信用金庫、京都信用金庫の3つの信用金庫がある場合、「3金庫」と数えます。信用金庫業界では、複数の信用金庫を指す際にこのような表現が用いられています。
労働金庫の呼び方は?
労働金庫も信用金庫と同様に「金庫」であるため、1金庫、2金庫と表現されます。
信用組合の数え方
銀行が「〇行」、信用金庫が「〇金庫」ならばもうお分かりかもしれませんが、信用組合は「1組合、2組合」と組合数を数えます。
例えば、茨城県信用組合と長野県信用組合の2つを指す場合は「2組合」と呼ぶことになります。
銀行の敬称
銀行の敬称はどうでしょうか。銀行に対しては「御行」や「貴行」が一般的となります。これらの敬称は、ビジネスの場において相手に対する敬意を示すために使用される表現ですね。
「御行」は話し言葉で、「あなたの銀行は◯◯ですね〜」など、話をしている中で使用する表現です。一方、書面上では「貴行」という表現を使用します。
この表現は、ビジネスにおける文書やメール、会話などで頻繁に使われるものですが、一般の銀行利用者はそこまでこだわる必要はありません。「御社」や「貴社」でも伝わりますし、銀行側も特に気にしません。
信用金庫の敬称
信用金庫の敬称も、銀行と同様のルールで考えますと、「御金庫」や「貴金庫」となりますが、「御庫」や「貴庫」とするケースもあり、どちらも間違いではありません。信用金庫側もどちらでも構わないというスタンスであり、気にする必要はありません。
例えば、信用金庫と面談する際は「御金庫では〜」や「御庫では〜」と話し、書類やメールを送る場合は「貴金庫におかれましては〜」や「貴庫におかれましては〜」などと表現します。
私の体験ですと、話の中では言いやすい「御庫」を、書類やメールでは「貴金庫」を使用する人が多いです。
信用組合の敬称
信用組合の敬称も同様のルールで考えますと、「御組合」や「貴組合」となります。信用組合の場合、株式会社でも銀行でも金庫でもないので、「御社」や「御行」、「御庫」などと呼んでしまうと非常に違和感を感じてしまいます。少し気を付けたほうが良いかもしれませんね。
その他の金融機関の数え方や呼び方
銀行と信用金庫について解説しましたが、他の金融機関の数え方や呼び方が気になる方は以下をご確認ください。
- 信託銀行:1行・2行、御行・貴行
- 証券会社:1社・2社、御社・貴社
- 保険会社:1社・2社、御社・貴社
- ◯◯中央金庫:1金庫・2金庫、御金庫・貴金庫
- ゆうちょ銀行:1行・2行、御行・貴行
- JAバンク:1組合・2組合、御組合・貴組合
まとめ
銀行と信用金庫の数え方や敬称は、それぞれ特有のルールがあります。受け手側の金融機関においては、呼ばれ方などについて特にルールを定めている訳ではなく、気にしていないのが実情ですが、ビジネスにおいて使用する場合は、ルールを理解し、正しく使用することが推奨されます。覚えておいて損はないかと思います。