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銀行の即時振込サービスがすぐに反映されない原因とは?

ほぼすべての金融機関でモアタイムシステムに接続しており、基本的にはインターネットで24時間の振込が可能となっています。この即時振込サービスはすぐに振込されて当然と思いがちですが、時には即時振込が予想通りに反映されないこともあります。この記事では、具体的な事例や体験談を交えて、即時振込が反映されないときの原因を詳しく解説したいと思います。

モアタイムシステムに参加・不参加の銀行についてはこちら!

【24時間振込】モアタイムシステムに不参加の銀行一覧・まとめ(2023年10月更新)

事例1:銀行におけるシステムメンテナンス

平日の日中なのに即時振込されない

ある日、Aさんは急いでBさんに振り込みをする必要がありました。BさんがAさんに重要な商品を送るための前金を支払う必要があったためです。Aさんは早朝に銀行のアプリを使って即時振込を行いましたが、Bさんから「まだ入金が確認できていない」との連絡がありました。焦ったAさんは銀行に問い合わせると、その日はシステムメンテナンスが行われている時間帯だったことが判明しました。

全ての銀行でシステムメンテナンスが発生する可能性がある

ネット振込が可能な銀行は必ず定期的にシステムメンテナンスを行います。また、不具合が生じた時に臨時メンテナンスを実施することもあります。メンテナンス中は振込などの取引が一時的に停止しますので、Aさんが振り込みを行った時間がちょうどメンテナンス時間帯だったため、即時振込が反映されなかったのです。
メンテナンスの情報は必ず銀行の公式ホームページ等のお知らせで掲示されていますので、即時振込されない場合は一度確認してみましょう。
なお、自分の使った銀行は大丈夫でも、振込先の銀行がメンテナンス中の可能性もありますのでご注意ください。

事例2:銀行間の通信トラブル

メンテナンス時間ではないのに即時振込されない

CさんはDさんに急ぎで振り込みを行う必要がありました。Cさんは異なる銀行に口座を持つDさんに即時振込を行いましたが、Dさんの口座に入金が確認されるまでに半日かかりました。重要な取引のために早急に入金が必要だったため、CさんもDさんも非常に困ってしまいました。

可能性は低いが銀行と銀行を繫ぐシステムの障害が発生している可能性がある

Cさんの銀行とDさんの銀行間で通信トラブルが発生していました。銀行間の通信システムに問題が生じると、振込情報の伝達が遅れることがあります。異なる銀行間での振込では、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)が提供するシステムを介して情報がやり取りされるため、このシステムでトラブルが発生すると全体の処理が遅れることがあります。
このようなトラブルを予測することは不可能ですが、銀行全体に影響を与える大きな事件ですので、各銀行ホームページやニュースから情報を取得できるはずです。

事例3:不正防止のためのセキュリティチェック

高額な振込を行ったら反映に時間がかかった

Eさんは、長年のビジネスパートナーであるFさんに大口の注文の前金を振り込むために高額な振込を行いました。しかし、Fさんが確認できたのは翌日になってからでした。

高額な取引や同額の振込をを複数回続けるとセキュリティチェックが入る可能性がある

銀行は不正取引をチェックする義務があるため、オンラインの振込取引についても、怪しいまたは疑わしいと考えられるものについては確認作業が発生する可能性があります。
本事例では、Eさんの振込が銀行のセキュリティシステムにより不正検知対象となり、追加の確認が必要となったようです。銀行によりどんな取引が確認対象になるかは異なりますが、特に高額な振込や普段と異なる取引がある場合、不正取引を防ぐために追加の確認作業を行うことがあります。また、少額でも細かく複数回にわたって同じ相手先に振り込んでいる場合も不正送金を疑われ、振込が一時中断する可能性もあります。
この場合、銀行の担当者が手動で確認が行われるか、本人に対して振込が本人の意志による正当なものかの確認が入ります。

事例4:振込受付時間外

夜間に振込をしたら翌朝の振込となった

Gさんは急ぎでHさんに支払う必要があったため、仕事が終わってから夜間に振り込みを行いました。即時振込されると思っていましたが、Hさんの口座に反映されたのは翌日の朝でした。

銀行によって即時振込できる受付時間が異なる

モアタイムシステムに接続している銀行のすべてが24時間利用できるわけではありません。最大24時間の間で振込サービスを提供する時間は各銀行で任意に設定することができます。そのため、Gさんが振り込みを行った時間は取引先銀行の即時振込を受付していない時間であったと考えられます。
利用する銀行の受付時間を今一度確認してみましょう。

事例5:振込先(相手方)の銀行の問題

IさんはJさんに即時振込を行いましたが、Jさんの銀行口座に反映されませんでした。Iさんは不安になり、依頼した銀行でメンテナンスやトラブルが発生していないか確認しましたが問題は無いようでした。

受取側の銀行の問題により即時振込されないことが考えられる

振込先の銀行自体に問題が発生していた場合もあります。例えば、システム障害やトラブルが発生している場合、振込の反映が遅れることがあります。この事例では振込先の銀行でシステムトラブルが発生し、緊急メンテナンスが行われていたため、即時反映が行われなかったと考えられます。
こういった場合は、振込先銀行の障害情報を確認し、復旧を待つ必要があります。

即時振込が反映されない時のチェックポイントまとめ

銀行の即時振込が反映されない理由は多岐にわたります。システムメンテナンスや通信トラブル、不正防止のためのセキュリティチェック、振込受付時間外、振込先銀行の問題などが主な原因です。焦らず冷静に原因を確認しましょう。
どうしても振込が即時反映されない理由がわからない場合は、振込元の銀行に問い合わせてみましょう。

最後に振込が反映されないときのチェックポイントをまとめます。

  1. 依頼した銀行の受付時間内か、メンテナンスは行われていないか。
  2. ニュースやHPでシステムトラブルの情報はないか。
  3. 疑わしい取引の確認のため、メール等で銀行から連絡がきていないか。
  4. 振込先銀行でシステムトラブルやメンテナンスが発生していないか
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