アメリカには中央銀行がたくさんある?
アメリカの中央銀行の構図
アメリカでは連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を行いますが、この理事会はアメリカの主要都市に散在する連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)を統括しています。
連邦準備銀行は日本でいう中央銀行のようなものであり、アメリカ全国を 12に区分した各準備区ごとの中心地に設置され、さらにその下部には約 5,700の加盟銀行が属している構図となります。
それぞれの連邦準備銀行は,加盟銀行法定支払準備金の保有,連邦準備券の発行,手形割引,貸出,公開市場操作,国庫代理店などの業務を行っています。
中央銀行はなぜ「準備銀行」と呼ばれるのか
連邦準備銀行(中央銀行)に加盟しているアメリカ国内5,700に及ぶ銀行は、連邦準備銀行に対して資金の預け入れを行っています。この資金は加盟する銀行に不測の事態が起きた場合に供給されるため、いざという時のための「準備」をしているのです。
このように連邦準備銀行の存在により銀行に対する信頼を維持し、金融を安定させています。
なぜ12行も中央銀行があるのか
もともと13の国(States)が集まったことで、United States of Americaがつくられた経緯があります。(独立時の13の州を表すため、星条旗の赤と白の縞は13本となっています。)
現在は50の州がありますが、アメリカ国民としては、50の国が集まってアメリカ合衆国というひとつの連邦を形成していると認識しています。そのためアメリカの国民は中央集権を嫌い、首都ワシントンに唯一の中央銀行をつくり、権力を集中させるということに反対したのです。議論を重ねた結果、アメリカ各地をカバーできる12の中央銀行をつくることが決まったのです。
連邦準備銀行一覧
12の連邦準備銀行の一覧です。
- 第1地区 ボストン連邦準備銀行
- 第2地区 ニューヨーク連邦準備銀行
- 第3地区 フィラデルフィア連邦準備銀行
- 第4地区 クリーブランド連邦準備銀行
- 第5地区 リッチモンド連邦準備銀行
- 第6地区 アトランタ連邦準備銀行
- 第7地区 シカゴ連邦準備銀行
- 第8地区 セントルイス連邦準備銀行
- 第9地区 ミネアポリス連邦準備銀行
- 第10地区 カンザスシティ連邦準備銀行
- 第11地区 ダラス連邦準備銀行
- 第12地区 サンフランシスコ連邦準備銀行
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