節約術

年末にお金が戻る?年末調整の仕組みとは

会社員は年末調整の書類を提出しなくてはならない

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新入職員

会社から年末調整のための書類提出を行うように言われました。支払った保険料などの明細書と一緒に提出しろとのことですが、何のために行うのでしょうか?

年末調整はその年1年間に支払うべき税金の額を確定させるために行う作業なんだよ。大半の人は保険料などの申告を行うことで、これまでに支払い過ぎた税金が戻ってくる可能性が高いんだ。

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耕作

年末調整とは何か

もしあなたが会社員の場合、毎月の給与から自動的に所得税が引かれています(参考:給与から何が天引きされているか知っていますか?)が、年始から天引きされてきた所得税は、前年の年収をもとにおおよその額が引かれています
そこで、年末にかけて、今年1年間の所得税額を正確に算出し、正確な所得税が収められるように調整を行う必要があります。この作業を「年末調整」といいます。

年末調整の結果、これまでに払いすぎていた所得税が戻る可能性があります。
なぜなら所得控除というものがあり、所得税を計算する所得額から一定の金額を控除することができるから。
では一体どのようなものが所得控除の対象となるのでしょうか?

どのようなものが控除の対象となるのか

扶養控除 扶養親族(16歳以上の子どもや、70歳以上の父母など)がいる場合に受けられる控除
生命保険料控除等 生命保険料や個人年金保険料を支払った場合に受けられる控除
自身保険料控除 地震保険料を支払った場合に受けられる控除
配偶者控除 給与所得150万円以下の配偶者がいる場合に受けられる控除

上記に1つでも当てはまる場合、扶養親族の人数や支払った保険料等に応じて、支払う税金の額が減少します。
その結果、大半の人がこれまで概算で支払っていた所得税額が、調整後の所得税を上回ってしまうこととなり、支払い過ぎていた税金が返還されることとなります。

これを還付金といいますが、還付金は12月または1月の給与支給時に加算・調整されることになります。(逆に所得税の天引き額が少なかった場合、追加の税金が引かれることになります。)

なお、年末調整時に年間の保険料支払いを証明する書類を添付する必要があります。
この証明書類は11月頃を目処に保険会社から自宅宛に郵送されますので、年末調整書類提出時まで大切に保管しましょう。

最終的な所得額や税金の支払額は源泉徴収票に記載される

年末調整が無事に終わる12月から1月頃を目処に、会社より源泉徴収票という書類がもらえます。
この書類には、1年間の所得額や最終的な税金の支払額などが詳細に記載されています。各種証明に使用する重要な書類ですので、無くさないように保管しましょう。